Point1
青色帯・水色帯ともに目標範囲内に収まっていることが多いかを確認します。目標範囲外の箇所では、低血糖なのか、高血糖なのかも確認します。
AGP(Ambulatory Glucose Profile)は、連続して測定・記録された血糖値や間質液中グルコース値を集約し、その傾向を視覚的に把握しやすくしてくれる解析方法です。
AGPで解析すると、
ようになります。
中央値曲線の上下動が大きい箇所は、一日の中で血糖変動が大きい時間帯であることを示しています。
各時間帯で、例えば10日間のうち5日間はこの範囲内に血糖値が入ります(50%の確率)。
各時間帯で、例えば10日間のうち8日間はこの範囲内に血糖値が入ります(80%の確率)。
※青色帯や水色帯の幅が広いと、その時間帯は日によって血糖値のばらつきが大きいことを示しています。
AGPを活用すると血糖変動の幅や、目標範囲との差、低血糖/高血糖の可能性などについて、直感的に把握しやすくなります。
AGPは主治医とともに活用することが大切です。
グラフの意味するところをきちんと理解して、血糖コントロールの改善に役立てましょう。
青色帯・水色帯ともに目標範囲内に収まっていることが多いかを確認します。目標範囲外の箇所では、低血糖なのか、高血糖なのかも確認します。
低血糖のときはあるか、それはどの時間帯に起こるのかを確認します。
中央線の上下動が大きくないかを確認します。この線の上下動が大きいと、一日のうちで血糖変動が激しい時間帯であることを示します。
青色帯が広くないかを確認します。この幅が広いほど、その時間帯の血糖値は日によってばらついていることがわかります。
診察までに忘れないよう、下記について記録しておき、AGPレポートについて主治医などの医療従事者と話し合うときに活用しましょう。
糖尿病のさまざまな合併症を防ぐため、血糖値がどのように変動しているか、つまり「血糖トレンド」に注目することが重要とされています。血糖トレンドについて詳しくみることができると、下記のような点に関し、ご自身の状態が確認しやすくなります。
動脈硬化の進行を早めると言われる「食後高血糖」の有無が確認でき、起こしている場合には食事の内容や量による血糖値への影響に注意することができます。
夜間の血糖トレンドを把握することができれば、血糖コントロールを乱す夜間低血糖や暁現象の有無に気付くことができます。
※1深夜帯から朝方にかけて、血糖値を上昇させるホルモンの影響と比べ、投与したインスリン量が不足していることにより、血糖値が自然に上昇していく現象。
HbA1cが同じでも血糖変動の幅がより小さい場合を「質の良い血糖コントロール」(図1)といい、この方が合併症を起こしにくいとされています。HbA1cだけでなく血糖トレンドをみることができれば、「血糖コントロールの質」を確認できます。
血糖自己測定器(SMBG)では、測定した時点の血糖値はわかりますが、それ以外の血糖トレンドを把握することは困難です※2。
一方、数日間以上、皮下にセンサーを刺したままで間質液中のグルコース値※3を連続的に測定する連続皮下ブドウ糖濃度測定器では、一日の中で間質液中のグルコース値がどのように変動しているか曲線で把握することができます(図3)。
血糖値は、食事や運動、薬以外にもその日の体調やホルモン、ストレスなどさまざまな要因の影響を受けます。つまり、たとえ毎日同じリズムで生活している人であっても、血糖トレンドは日によってさまざまな動きをとります(図4)。数日間分の血糖トレンドをみれば、変動の傾向はある程度把握できますが、複雑に絡み合った曲線から正しくその傾向を読み取るのは簡単ではありません。
ADC-78563 v2.0 10/23
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