AGP概要

AGPとは

日によって異なる複数の血糖トレンドの曲線から、1日のうち「どの時間帯に」「どのような変動を」起こすことが多いのかを読み取るのは難しい。AGPで解析すると、1日のうちで低血糖/高血糖となる可能性の高い時間帯、血糖値の変動が大きい時間帯などが視覚的に簡単に把握できるようになります。

5日分連続計測した間質液中のグルコース値のグラフを重ね合わせた図をAGPにより解析したグラフ

AGP(Ambulatory Glucose Profile)は、連続して測定・記録された血糖値や間質液中グルコース値を集約し、その傾向を視覚的に把握しやすくしてくれる解析方法です。

AGPで解析すると、

  • 1日のうちで低血糖/高血糖となる可能性の高い時間帯
  • 血糖値の変動が大きい時間帯などが視覚的に簡単に把握できる

ようになります。

AGPの読み方(イメージ)

中央値

中央値曲線の上下動が大きい箇所は、一日の中で血糖変動が大きい時間帯であることを示しています。

青色帯(25・75パーセンタイル曲線)

各時間帯で、例えば10日間のうち5日間はこの範囲内に血糖値が入ります(50%の確率)。

水色帯(10・90パーセンタイル曲線)

各時間帯で、例えば10日間のうち8日間はこの範囲内に血糖値が入ります(80%の確率)。

青色帯や水色帯の幅が広いと、その時間帯は日によって血糖値のばらつきが大きいことを示しています。

AGPを活用すると血糖変動の幅や、目標範囲との差、低血糖/高血糖の可能性などについて、直感的に把握しやすくなります。

AGPを血糖コントロールに役立てるコツ

AGPは主治医とともに活用することが大切です。

グラフの意味するところをきちんと理解して、血糖コントロールの改善に役立てましょう。

Point1

青色帯・水色帯ともに目標範囲内に収まっていることが多いかを確認します。目標範囲外の箇所では、低血糖なのか、高血糖なのかも確認します。

Point2

低血糖のときはあるか、それはどの時間帯に起こるのかを確認します。

Point3

中央線の上下動が大きくないかを確認します。この線の上下動が大きいと、一日のうちで血糖変動が激しい時間帯であることを示します。

Point4

青色帯が広くないかを確認します。この幅が広いほど、その時間帯の血糖値は日によってばらついていることがわかります。

医療従事者とAGPによるレポートについて話し合うときのポイント

診察までに忘れないよう、下記について記録しておき、AGPレポートについて主治医などの医療従事者と話し合うときに活用しましょう。

  • 食事(その量と時間)
  • 炭水化物の摂取量
  • 炭水化物以外の食品による影響
  • インスリンの注射量
  • カーボカウントの実施状況
  • インスリン注射した部位
  • 運動(その量と時間)
  • 低血糖の有無とブドウ糖の摂取状況
  • 月経頻度・周期(女性)
  • アルコール摂取量と頻度
  • 働いていた日/休日で血糖変動に違いはあったか

血糖トレンド(血糖変動)をみることのメリット

糖尿病のさまざまな合併症を防ぐため、血糖値がどのように変動しているか、つまり「血糖トレンド」に注目することが重要とされています。血糖トレンドについて詳しくみることができると、下記のような点に関し、ご自身の状態が確認しやすくなります。

食後高血糖(血糖値スパイク)の有無が確認できる

動脈硬化の進行を早めると言われる「食後高血糖」の有無が確認でき、起こしている場合には食事の内容や量による血糖値への影響に注意することができます。

夜間低血糖や暁現象の有無が確認できる

夜間の血糖トレンドを把握することができれば、血糖コントロールを乱す夜間低血糖や暁現象の有無に気付くことができます。

※1深夜帯から朝方にかけて、血糖値を上昇させるホルモンの影響と比べ、投与したインスリン量が不足していることにより、血糖値が自然に上昇していく現象。

HbA1cの値だけではわからない、「血糖コントロールの質」を把握できる

HbA1cが同じでも血糖変動の幅がより小さい場合を「質の良い血糖コントロール」(図1)といい、この方が合併症を起こしにくいとされています。HbA1cだけでなく血糖トレンドをみることができれば、「血糖コントロールの質」を確認できます。

同じHbA1cでも…

血糖トレンドのイメージ 質の良い血糖コントロールはグラフの波の上下動が小さい、合併症リスクの高い血糖コントロールはグラフの波の上下動が大きい

図1 「質の良い血糖コントロール」とは(イメージ)

「点」から「線」へ

血糖自己測定器(SMBG)では、測定した時点の血糖値はわかりますが、それ以外の血糖トレンドを把握することは困難です※2

  1. ※2SMBGで一日のうちに数回測定し、その測定するタイミングを日によって少しずつずらしていくことで、数日間かけて起床後から就寝前までの血糖トレンドをおおまかに捉える方法もあります。

図2 血糖自己測定器(SMBG)により測定した血糖値(イメージ)

一方、数日間以上、皮下にセンサーを刺したままで間質液中のグルコース値※3を連続的に測定する連続皮下ブドウ糖濃度測定器では、一日の中で間質液中のグルコース値がどのように変動しているか曲線で把握することができます(図3)。

  1. ※3「間質液中のグルコース値」は血糖値そのものではありませんが、血糖値に近い値で変動することが知られており、これを連続的に測定・記録することで、血糖トレンドを推測することができます。

図3 連続的に測定した間質液中のグルコース値の変動(イメージ)

血糖トレンドは日によっても異なる

血糖値は、食事や運動、薬以外にもその日の体調やホルモン、ストレスなどさまざまな要因の影響を受けます。つまり、たとえ毎日同じリズムで生活している人であっても、血糖トレンドは日によってさまざまな動きをとります(図4)。数日間分の血糖トレンドをみれば、変動の傾向はある程度把握できますが、複雑に絡み合った曲線から正しくその傾向を読み取るのは簡単ではありません。

図4 5日間分連続測定した間質液中のグルコース値のグラフを重ね合わせた図(イメージ)

注意事項
必ずお読みください

このウェブページでは、医療関係者の方を対象として、アボットジャパンのFreeStyleリブレ等の糖尿病関連製品を適正にご使用いただくために情報を提供しています。ここで提供している情報は、患者さん・一般の方々に対する情報提供を目的としたものではありません。

あなたは医療関係者ですか?

記載されている製品情報は、日本国内にのみ適用されます。医療機器、及びその他の製品情報は他の国においては承認されていない製品の情報が掲載されている可能性があります。もし日本以外の地域にお住まいの場合は、Abbott Worldwideから居住されているAbbottサイトをご確認いただくか、Abbottの代表にご連絡の上、適切な製品情報を入手してください。